老後と死後、「子なし夫婦だからかかるお金」ってなに?

2019年、年金2000万円問題が大きな話題になりました。

ただでさえ不安な老後資金、子なしだからこそかかるお金ってあるんでしょうか?

結論は「あります!

正しく言うと「老後や死後に周りに迷惑をかけないためにかかる費用がある」ということです。

なので実際は子なしに限った話ではありませんが、お二人様であればほぼ100%かかる(かけるべき)と思ってください。

ここでは老後、2000万とは別に想定するべきお金をまとめていきます。

※ここで紹介するのはおおよその一例です。依頼先や内容によって金額は大きく変わりますのでご注意ください。

目次

子なしだからこそかかる費用

老後、認知機能が衰えた時に備える

老後に夫婦の両方・または一人残された側が認知症になったらどうしますか?

財産の管理や老人ホームへの入居手続き、保証人など…自分で判断できなくなった場合に備える制度です。

任意後見契約

認知症が発症したときのために、元気な内に後見人を選び、代わりに財産管理や契約締結等をお願いする契約です。

金額例

【契約書の作成費】約20万円~

【契約後の見守り・執行費】3.5万~6万円/月

参考:司法書士いまよし事務所

身元保証人サービス

紛らわしいのですが、後見人の役割は財産管理や身上監護(法律行為など)なので、身元保証人とは違います。

後見人では対応できない施設入居時・入院時の連帯保証や日常生活の事務を行うサービスです。

施設によっては「後見人がいれば良い」という場合もありますので必須ではありませんが、考えておくと安心ですね。

金額例

【初期費用】10万円

【施設入居身元保証料】30万円~

【年間利用料】18,000円/年

参考:一般社団法人全国シルバーライフ保証協会

尊厳死宣言公正証書

病気等で回復の見込みのない末期状態になった場合、過剰な延命治療を中止する宣言です。

認知症など自分の意志を伝えられなくなった時のために書面に残すものです。

もし尊厳死を望むのであれば、検討しても良いでしょう。

金額例

【手数料】12,000円前後

参考:京橋公証役場

ここまでの老後の費用の合計は 61万円+月額約5万円です。

死後のために備える

次は夫婦共に亡くなった場合、お葬式・遺産整理などなど…死後に備えます!

死後事務委任契約

何はともあれこの死後事務委任契約です。これがなければ始まりません(終わってるんですが)

自分(契約者)が亡くなった後のさまざまな手続き(死亡届の届け出類、葬儀関連、遺品整理など)について、第三者(主に司法書士・行政書士・弁護士などの専門家)に死後事務を委任する契約のことです。

こちらはお願いする内容によって、それぞれ金額がかかります。今回はざっくりパックになっているもので考えます。

金額例

【死亡後必要な全ての手続きパック】42万円

参考:一般社団法人シニア・総合・サポート

参考価格では、「老後に備える」に出てきた「任意後見契約」も含まれているので、トータル金額はもう少し下がる可能性があります。

遺言(公正証書)作成

遺言書には自分で書く「自筆証書遺言」と、公証人がいる「公正証書遺言」の二種類があります。

終活としての遺言書であれば、公正証書遺言にしましょう。

自筆遺言書だと、死亡後に原則裁判所での手続きが必要になるようです。

金額例

【夫婦二人プラン】20万円~

参考:一般社団法人シニア・総合・サポート

財産の金額によっては弁護士依頼になることもあり、金額はおおよそになります。

ここまでの老後の費用の合計は 123万円+月額約5万円です。

(実際は+αでかかる場合が多いので、重複分も含んで計算しました)

子なしこそかけたい費用

これまでのものは「残された人に迷惑をかけないため」にほぼ必須といえるサービス・契約でした。

ここからは子なし夫婦のQOL(生活の質)を上げるため、安心して生活するためにかけたい費用です!

見守りサービス

もしパートナーに先立たれて一人になった場合、倒れても誰にも気づかれない…なんてことだけは避けたい(震え)

任意後見規約などでは見守りサービスもありますが、大体の頻度は月一で、毎日ではないんですよね。

警備会社や民間サービスで行っている見守りサービスを検討したいところ。

サービスをあわせて補いましょう!

会社によって見守りの内容は様々ですが、センサーで一定時間の動きを確認+緊急通報システムのある警備会社のサービスがおすすめです。

金額例

【警備会社サービス】5,000円/月

人間ドック(PET検査)

夫婦二人、どうせなら仲良く元気で長生きしたい!理想はいわゆる「ピンピンコロリ」。

いざという時の保険にお金をかけがちですが、個人的には保険にお金をかけるより、予防に回すのがおすすめです!

区市町村で行っている定期的な健康診断に加え、年齢に合わせて人間ドックを検討しましょう。

金額例

【PET-CTがんドック+脳ドック】11万円

家で気軽にできる簡易検査キットもあります(この上でPET検査も別途おすすめします)

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スポーツクラブなど運動施設

認知症予防・寝たきり予防のために、運動習慣をつけましょう。

高齢者になると、筋力低下による転倒が命取りです。

転倒→寝たきり→認知症の流れだけは絶対に避けたい!

現役世代から運動習慣をつけて頑張るとして…こちらもぜひ準備しておきたい健康資金です!

金額例

【シニアプラン】3,740円~/月

参考:コナミスポーツクラブ

ここまでの老後の費用の合計は 123万円+月額約58,740円+隔年11万円です。

まとめ

老後に必要な「子なし夫婦安心費用」はざっくり合計で123万円+月額58,740円(+11万円)でした!

思ったより多かったですか?少なかったですか?

月々の支払いもそれなりにあることは、今から想定しておくべき一つ!

実際は紹介したサービスがセットになっている場合が多いので、金額も下がってくるかもしれません。

これからお一人様も増えていく中で、より手厚いサービスがリーズナブルに出てくることも期待できます。

とはいえ、老後の備えはあるに越したことはないわけで!

事実、2000万問題の発端となった報告書は「余裕のある生活を送るためには、年金の他に5万円不足するので、現役時代から資産形成してね」という内容なんですよね。

子なし費用で、すでに月6万円弱かかってきてますし…

足りなくなった場合、誰に頼ることもできないことを考えると…

老後に向けた資産形成を今からしていくことが、大事中の大事!

将来の生活を見据えて、計画的に準備していきましょう!

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